行列演算の基礎計算 |scilab入門
行列演算はScilabの基本となっています。行列を用いることにより数式レベルで扱うことがでるので、アルゴリズムを簡潔に表現できると共に、繰り返し処理などでも簡潔に表現できます。また、行ベクトルの1行 m列や列ベクトルn 行1列は、スカラーとベクトルの区別がないので行列として扱われます。
Aは3行3列(あるいは3 ×3)の行列と呼びます。同様にB は1行3列の行列、C は3行1列の行列と呼ばれる。 のような行列を行行列、 のような行列は列行列と呼びます。scilabでは式(2.2)、(2.3)をベクトル行列と呼んでいますが、全て行列として扱われます。
(1)列行列の扱い
行列 B =( 3 4 5 )をscilabで表す場合、次のように2通りあります。
行列の要素全体を括弧[ ]で囲み、要素間をコンマ( , )で囲むか、要素と要素の間にスペースを入力して
または
のように表します。これをscilabで実行すると次のようになります。
①コンマ(,)表示
–>B=[ 3, 4, 5]
B =
3. 4. 5.
② スペース表示
–>B=[ 3 4 5]
B =
3. 4. 5.
行列を表現する場合、要素間にスペースを入力にすると見やすいのでスペースで表すことにします。
計算をすると図のようになります。
色々と数値を変えて計算してみてください。
関連記事
-
多項式による定義 poly
多項式の計算について。 Silabでは多項式と有理式を定義できます。また、有理式 …
-
円周率 π を表す|scilab入門
円周率 π を表す場合には、パーセントの後にpiとし %pi のように表記しま …
-
ゼロ行列や定数行列を作る |scilab入門
ゼロ行列や定数行列を作ることにします。 ゼロ行列:zeros 定数行列:on …
-
行列の差の計算
行列の引き算についてです。 2つの行列の和について考えします。例として3行3列の …
-
多項式を用いた線形システムの定義 syslin
多項式による伝達関数や線形すステムの定義は、syslinを用いて定義できます。 …
-
行列の和の計算|scilab入門
行列の和の計算についてです。 2つの行列の和について考えます。例として3行3 …
-
LU分解法で方程式を解く
方程式を LU分解法 (decomposition) で解くことにします。 元連 …
-
複数のグラフィック・ウィンドウを開く scf
グラフを重ね書きをしないで、表示させたい場合に scf を用いるととても便利です …
-
行列の対角要素を取り出す diag|scilab入門
行列の対角要素を取り出す場合には、diagを用います。 行列の対角要素や角線 …
-
階乗 prod|scilab入門
階乗の計算には prod を使用します。 例えば 1から10までの階乗を計算する …
- PREV
- 円周率 π を表す|scilab入門
- NEXT
- 行列 3行3列の表示 |scilab入門