数値解析と制御のためのScilab入門

数値解析と制御のためのScilab入門では、行列、微分方程式、制御などの基礎的な計算を紹介しています。また、計算結果をScilabを用いたグラフィック表示による可視化について紹介しています。

*

正規分布と相関係数

   

正規分布と相関係数について行ってみます。
初めに
 ・正規分布
 ・相関係数
を計算します。



1.正規分布
 正規分布は統計学でよく用される関数で次式のように表されます。


正規分布


 平均値が0で、標準偏差が1の積曲線は
正規分布


のようになります。
正規分布のグラフは、次のようなプログラムを実行すると得られます。

SPONSORED LINK


x = -5:0.01 : 5;
y = exp(-x^2/2)/sqrt( 2*%pi);
clf();
plot(x,y,’b’)


正規分布


2.相関係数
 ここでは相関係数を求める例として、データa,bの相関係数を求めることにします。
次のようなプログラムを実行することにします。



1. a = [ 6. 7. 7. 2. 5. 2. 2. 2. 10. 7. ]
2. b = [ 3. 10. 2. 3. 4. 3. 6. 5. 3. 6. ]
3. m1=mean( a )//平均
4. md1=median( a )//メディアン
5. st1=stdev( a )//標準偏差
6. mx1=max( a )//最大値
7. mn1=min( a )//最小値
8. m2=mean(b)
9. st2=stdev(b)
10. // a*b の平均
11. m12 = a*b’/length(b)
12. //相関係数
13. r=(m12-m1*m2)/st1/st2
14. n=length(b)
15. x=[1:n]
16. clf()
17. plot(x,a,’-*b’,x,b,’–ro’)


–>//相関係数
–>r=(m12-m1*m2)/st1/st2
r =
0.0441674


求めた相関係数が小さいので、データ間には相関がないと言えます。


データを表示するとこのようになります。


相関係数


青い線がデータA
赤い線がデータB


データを比較すると増加と減少に大きな関係がないことがわかります。
よって計算のようにデータ間に相関がないことがわかります。


 - グラフィック, 統計学

        

  関連記事

高速フーリエー変換 FFT
高速フーリエ変換 FFTの計算

高速フーリエ変換 FFT の計算を行ってみます。  フーリエ変換は雑音を含んだ …

カラーマップ:jetcolormap
3次元曲面をカラープロット surf で表示する

3次元グラフィックスを表示する場合に surf を使用します。また、プロットした …

ポアソン分布
ポアソン分布 possion の計算

確率統計を勉強すると、ポアソン分布いう言葉をよく耳にすると思います。。 データを …

sinのグラフ
scilabのエディター SciNoteの使用

プログラムの作成に「SciNoteを起動」を使用するととても便利です。プログラム …

グラフに文字列を描画:xstring
グラフに文字列を描画 xstring

グラフに項目たタイトルの文字列を描画して見やすくする方法があります。 描画するグ …

 複数のグラフィック・ウィンドウを開く:scf
複数のグラフィック・ウィンドウを開く scf

グラフを重ね書きをしないで、表示させたい場合に scf を用いるととても便利です …

3次元グラフィックス meshgridとmesh

表示する場合には組み込み関数eshgrid, mesh をついで使用します。 そ …

一つのグラフィックウインドウに複数のグラフを描くsubplot
一つのグラフィックウインドウに複数のグラフを描くsubplot

一つのグラフィックウインドウに複数の裏婦を描き活用したい場合にとても便利なコマン …

回帰直線
回帰直線 reglin の使用

データ間に近似直線を引く場合によく用いられます。 実験を行なった場合にはデータの …

グラフィック・ウインドウに
複数の色を用いてグラフを描く plot2d

ヒトツノウインドウにラインの色を変化させて、数個のグラフを重ねて表示することにし …