数値解析と制御のためのScilab入門

数値解析と制御のためのScilab入門では、行列、微分方程式、制御などの基礎的な計算を紹介しています。また、計算結果をScilabを用いたグラフィック表示による可視化について紹介しています。

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行列の成分を取り出す tril|scilab入門

   

scilab2

行列の成分を取り出す場合には、diag、tril、triuを用います。
・diagは行列の対角の要素を取り出します。
・trilは行列の対角の要素と下の要素を取り出します。
・triuは行列の対角の要素と上の要素を取り出します。

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次のような行列の対角成分、下の成分,上の成分を取り出してみたいと思います。
行列

の対角要素、対角要素の上の要素、対角要素の下の要素を取り出すことにします。

1. A=[4 1 5; 3 -1 1; 2 -1 -3];
2. D=diag(A)
3. L=tril(A)
4. U=triu(A)

 

1~4までの数字は打ち込まないで下さい。
->A=[4 1 5; 3 -1 1; 2 -1 -3];
–>D=diag(A)
D =
4.
– 1.
– 3.
–>L=tril(A)
L =
4. 0. 0.
3. – 1. 0.
2. – 1. – 3.

–>U=triu(A)
U =
4. 1. 5.
0. – 1. 1.
0. 0. – 3.

実行するとこのようになります。

行列 tril

方程式を解く場合にLU分解の手法を取り入れているので
ざっくばらんに理解しておくといいです。


 - 数値計算, 行列計算 , , ,

        

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